自分のお葬式計画。
ぼくの趣味というか、悪趣味というか、
よくわからないクセなのか。
自分のお葬式は、どんな会にしようか考えることがあるんです。
誕生日会や、結婚式よりも、
いちばん自分が主役になる舞台。
それがお葬式かなって。
もちろん、悲しい別れはしたくない。
だからこそ、もし自分が病室とかで死の淵に立ったときは、
お葬式を企画することに残りの人生を捧げたい。
まず、
【お焼香のあげかた】
というマニュアルを作ろうと思う。
それぞれのやり方がありすぎる。
お焼香を、おかわりする人もいる。
だから、ぼくは、
「おかわり自由。気のすむまで!」
って書きたい。
そして、生前のぼくへの、愚痴の数だけお焼香をあげてもらう。
ちゃんと、上のほうで聞いておくために。
次に、
香典返しだが、これも人それぞれ変えたい。
いくつかパターンを作りたい。
【選べる香典返し】にしたい。
ギフトのように、パンフレットから選んでもらう。
今、話題になってる商品や、長く使ってもらえる道具まで、
好きなものを持ってもらいたい。
最後のぼくのお返しにしたい。
そしたら、香典の額も決めてしまって、
相手に無理してもらわなくてすむ。
そして、
別れの曲だが、これは誰かに歌ってもらいたい。
ぼくの友達はみんなカラオケが好きだから、
好きな曲を歌ってもらいたい。
【さよならライブ、アンコールはあの世で】だ。
部屋の端っこに、ぼくの棺桶はそっちのけにしてもらう。
そのかわり、真ん中の席は空けといてもらう。
葬式が終わったら、みんなでご飯に行くのでしょう。
ぼくは、お寿司が好きだけど、
そうじゃない人もいるからなぁ。
お金があったら、
回転寿司屋のレーンぐらいを貸し切って、
寿司以外のものも流したい。
生魚が食べられない人たちのことも、
考えてあげたいからね。
喫煙所には、
煙草を吸いにくるだろう人へのメッセージを置いておこう。
誰が吸いにくるか予想して、
メッセージを置くのも楽しそうだ。
その隣には、
コーヒーシガレットを置いたお子様の遊び場を作ろう。
子供の時に、お葬式とかで大人がしみじみと煙草を吸ってる姿に憧れたから。
あとは、生前のうちにメッセージみたいなものを、やっぱり残したい。
詩がいいなぁ。
くさいやつ。
その日ぐらいしか、一般人のぼくの詩に、
人が耳を傾ける時間なんてない。
死後に有名になる物書きは、たくさんいた。
だけど、死にたてで、有名になる物書きは、まだいないだろう。
ーーーーーーーーー
なまけた態度をみせたのは、
楽になっててほしいから。
ごはんを食べるのがおそいのは、
あなたともっといたいから。
ほんとは強いのを隠すのは、
みんなと一緒にいたいから。
きっと、ナマケモノってそんな生き物。
つぎは、ナマケモノに生まれ変わります。
どこかのジャングルで会いましょう。
ーーーーーーーーー
だめだ、今のぼくには、
こんなワケの分からない詩しか書けない。
もっと、いろんな経験をして、
死ぬ前にグッドな詩を書けるようになろう。