得も損もない言葉たち。

日常を休まず進め。

あなたのクスッとをください。

そのドラマが面白ければ。

 

整骨院の先生に、興味深い話をきいた。

 

13時~14時にかけて、予約がうまるシーズンと、うまらないシーズンがあるという。

 野菜の収穫や、お魚の漁獲量とちがって、にんげんの健康に波がそんなにあるとは思えない。まして、整骨院だ。からだの痛さは、年がら年中だ。

 

ぼくのお客さんにも、健康のために、毎日整骨院に通っている人がいる。病院の常連とは、なんだか微妙な表現だけど、でも通院友達との会話をたのしみにしている人がたくさんいるらしい。

 

 

さて、予約がうまるシーズンと、うまらないシーズンがどうして発生するのか。

 先生が言うところのシーズンとは、季節のことではない。

 

韓国ドラマの1クールのことなのだ。

 

 

毎日、13時~14時にかけて放送される韓国ドラマ。その出来・不出来が予約に直結するというのです。ガラガラの時は、みなさんが家でドラマを見ている。逆に、予約が埋まってくると、今回のドラマは外れなのだなと判断する。先生本人にとっても、録画をするかどうかの良い判断材料なるとのこと。

 

これが、となり町の整骨院にお客様を取られていたなら大問題だけど、そういうわけでもない。ライバルは、韓国のメロドラマなのだ。

 

この現象を『録画をするかどうかの判断材料』にした先生の考え方がすごく面白いと思ったわけです。

 

 

 

「あぁ、その指標はすごく参考になりますね

 ちなみに、今シーズンは先生は録画しているんですか」

 

 

ぼくの質問に先生はうなずきました。

それを聞いて、13時~14時にかけて、ぼくはふだん会えないお客さんの家を周り始めた

わけです。

 

 

これが面白いぐらいに、みんな家でドラマを観ているから、会えるわけです。歓迎してくれるかは別として、チラシだけは受け取ってくれるのです。

 

 

 

韓国ドラマの面白さが、整骨院の予約に直結する。

整骨院の予約が、先生の録画するかの判断に繋がる。

先生の録画判断が、ぼくの営業の周り方に関係してくる。

 

 

 

ヒントにするものが、遠ければ遠いほど、仕事はちょっと楽しくなるのだなぁと思いながら、死にそうな顔で今日も自転車にまたがるのです。

 

つかれたなぁ。はやく立ち止まりたいなぁ。

 

 

 

「今月はけっこう調子がいいね」

 

「ええ、整骨院の先生が韓国ドラマを予約してるんで」

 

そんな会話をしてみたくって、ちょっと頑張ったわけなのでした。