ヨーグルトは、白いオバケだ。
その乳製品は、特徴がつかめない。
人それぞれの、言葉で姿を現す。
まるで、目撃証言のあいまいな未確認の何か。
トロトロ、ホワホワという言葉が似合う。
そうかと思えば、スプーンにはグサッと刺さる感覚もある。
最近は、飲料としてのヨーグルトまで現れた。これは、ゴクゴク。
大きさも、かたちも自由自在。
どんな場所にもご一緒に。
食べ方もつかめない。
スプーンが白い表面をすくいとる。
お砂糖をすこし上にパラっと。
口にいれると、酸味のあとに甘みが追いかける。
それだけで清々しいモーニング。
こんな食べかたはいかが。
すこし凍ったバナナに、冷たいヨーグルトをかけていただく。
口の中がさっぱりと。
辛いカレーなんかを食べたあとにいただくと最高のデザート。
気持ちのいい朝を連想すると、思い出すもの。
香辛料を味わった舌が、次に求めるもの。
考え出したら、きりがない。
かたちも、たべかたも決まりごとがない。
もしかしたら、ヨーグルトは、
すべての人の生活によりそえる食べ物なのかもしれないね。
爽やかなのか、すこし濃いのか。
よくわからない。というか制限がない。
酸味というのは、人それぞれ捉え方が違う。
刺激的なのか、爽快感なのか、薄味なのか。
そのすべてに、化けることができる白いおばけ。
それが、ヨーグルトなんだね。