得も損もない言葉たち。

日常をひとます、休まず。

あなたのクスッとをください。

『NHKのど自慢』を観てほしい。

 

カンカンカーン

カ カカカカ カーン

 

日曜の12時14分、テレビの前に座る。そして、時計の針が15分になった瞬間、いつもの鐘の音が響く。

 

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NHKのど自慢』がはじまるのだ。

 

あっと、この番組への愛語る前に、先に言っておきます。ちゃんと受信料は払ってます。というか、これを観るために払っているわけです。

 

みなさん、のど自慢は観ていますか?観ている人も、観ていない人も、たぶん知っている番組内容をすこしだけ。

 

 

オーディションを通過した素人が、歌を披露する。うまい人には、たくさん鐘が鳴り響く。いまいちな人には、ちょっとだけ鐘が鳴る。

 

 

シンプルなこのルールのもと、45分の放送時間で、何人もの素人さんたちが自慢の歌を披露するのだ。

 

ぼくはこの番組が、大好きでたまらない。いつ観ても面白く、いつ観ても笑えて、いつ観ても心温まる。なもんで、今日はぼくがちょっとした、『NHKのど自慢』の楽しみ方を書き留めておきます。

 

 

 

1. 鳴る人は、第一声で分かる。

 

世の中には、ほんとうに歌がうまい人が沢山いる。のど自慢に出てくるぐらいだから、当然みんな、自分の歌声に自信があるわけだが。その中でも、特別にうまい人がいて、歌い出しの時点で「あぁ、こりゃ鳴るな!」と思うような人が出てくるのだ。

 

 

2. 鳴るべく人が、鳴らない時がある。

 

たまに、鳴るはずの人が、鐘ふたつで終わることがある。どんなにアマチュアの耳でも、さっきの人よりもずっと上手くて魅力的なのに、評価されない時がある。そんな時は、メジャーリーグのファンのように、「おい!なんでだよ!」なんて言いながらブーイングをする。評価の基準は、鐘を鳴らす秋山さんすら知らないのだ。

 

のど自慢のルールで、鐘が鳴り響いた人にのみ、どこから来たのかと、名前を語ることができます。自分がうまいなぁと思った人でも、名前を知ることなく終わってしまう寂しさが、時に生まれるのです。

 

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3. 役場枠に耳を傾けよう。

 

のど自慢は、全国各地を毎週まわっている。先週は、山口県下関市。今週は、香川県高松市といったように、キャラバン隊のように巡っていく。いわゆる、町おこし的な役割も担っているのだ。そんな中、かなりの確率で、町役場の若手が登場する。若さをいかしたパワフルな歌を披露するが、たいていの場合、鐘はふたつ。でも、彼らの本当の仕事はここからなのである。

 

「この町の魅力はなんですか?」

司会の人の質問に、若手の職員は地域の魅力を汗を流しながら語る。その姿を見ていると、なんだか『町』っていいなぁと思えてくる。

 

 

 

4. だれが誘ったのか見極めよ。

 

出場者は、なにもソロで歌うだけではない。夫婦で手を取りあい、練習してきた歌を披露するふたり。近所のママ友が集まって、往年のアイドルの曲を歌って踊る。たいてい、鐘はふたつなのだけど。

そんな時、最初に注目する点があります。それは「いったい、だれが誘ったのか」です。

 

キャンディーズモー娘。になりきれていない人を探す。奥さんのノリに、ついていけてない旦那さんの目を見る。そこに「照れ」を垣間見た瞬間、本番までの誘われた側の苦悩に、とてつもない愛らしさを感じるのです。

 

 

 

5.  約40秒の攻防

 

のど自慢の出場者に与えられる時間は、限られています。たいてい、1人40秒。ほとんどの人が、サビに入る前に鐘の音を聞くことになります。AメロBメロがあって、サビに入っていく曲が多いので、盛り上がって盛り上がって、さぁ!というタイミングで「カンーコーン」と音楽は終わる。

 

先日、『トイレの神様』を歌っていた女性なんて「おばぁちゃんがこう言った」で時間が来ていました。「トイレには、それはそれは綺麗な女神さまがいるんやで」は、聞かせてもらうこなく終了です。歌い出しから、サビまで間に合うか、妙なハラハラ感がのど自慢にはあります。

 

 

 

6. ゲストの歌をうたう度胸

 

スタジオには、毎週ゲストの歌手がふたり出演します。ご本人の目の前で、その人の歌を披露する。そんな度胸のある素人さん枠が、必ず登場するのです。上手い、下手。そのへんは無視してもらって、カメラで抜かれるゲストの表情を見てください。

やっぱり、自分の曲を歌ってもらえる嬉しさがあるのでしょうか。にこやかな顔で、手拍子をしている姿は、いいもんです。上手い、下手は抜きにして。

 

…たいてい、結果は良かないんですが。

 

 

 

7. 家族に届けたい。

 

会場には、たくさんの観客が来ています。出場者は、それぞれ家族を呼ぶことができるのですが、応援団のように垂れ幕なんかを用意してる人たちもいます。中・高生の出場者が出たときは、両親の顔を見て、「あ、お父さん似やなぁ」とか思ったりできます。

 

ご家族の頬に、時に涙が流れているのは、歌をうたう理由が「育ててくれた家族への感謝」だったりするからです。出場者の数だけ、ドラマがある。ひとりひとりに、歌う理由があるのがのど自慢です。

 

 

 

8.  プロはプロ。

 

すべての出場者が終わると、のど自慢は一気にクライマックスへ向かいます。本日の優勝者と、特別賞を決めるまでの時間は、ゲストの特別ライブが始まります。

パフォーマンスがはじまった瞬間に、ぼくたちは、「あぁ、歌でご飯を食べてる人はちゃうなぁ」と感心してしまいます。それは、やっぱり、素人とプロの違いを如実に感じることができるこの番組ならではの魅力です。

 

ただね、毎週観てると思うんです。

上手すぎて物足りない。…完成されてるって物足りないんです。すべてが完璧で、音も外れなくって。

 

「そこはちょっと下手なステップを踏んでほしい…」なんてことを、求めてしまう自分になってしまいますよ。

 

 

 

 

…のど自慢とは

 

 

わが町に、のど自慢がやってくる。

 

 

それを知った、どこかの町のおばあちゃんは、昔着ていたドレスを探す。おじいちゃんは、娘に仕立ててもらったタキシードに蝶ネクタイをつける。友だちと一緒に、ダンスを練習する。応援団はアイドルのファンのように、自分の家族を応援するグッズを作る。町役場の若手は、周囲の期待を一身に背負う。

 

そして、

 

家族への想いを、歌にのせようとする。

長年愛した歌で、人生を、披露しようとする。

 

鐘の数ではない。何を想い、何を伝えるか。ぼくたち視聴者は、それをじーっと見守ることができる番組。それが『NHKのど自慢』です。

 

 

もし、自分に勇気があって、運が良くて、のど自慢に出場できたら。

考えてみてください。あなたは、何を歌声に乗せるか。誰のために歌うのか。なんだか、いいですよなぁ。ワクワクしたり、ドキドキしたり勝手にできる。

 

 

 

そろそろ、あなたの町に、のど自慢がやってくるかもしれません。