得も損もない言葉たち。

日常をひとます、休まず。

あなたのクスッとをください。

人生をかけて、ひたる映画があってもええね。

 

今朝、余韻を感じていた。

 

 

台風が近づいている夏のはじまりの朝、

クーラーは数時間前にオフタイマーで仕事終えて、

目覚ましを止めると無音。

 

そうだ、電池を替えたんだ。

電池が切れる直前、時計の針は妙な動きをしていた。

 

カタカタッカタ カタ

 

夜中に考えごとをするときに、

不規則な音を出す時計が不気味に感じたのだ。

 

一度、怖さを感じてしまうと、

もう気になって気になって仕方がなく、

暑さに負けてクーラーのリモコンの電池を買いに行った時に、

あわせて入れ替えたのだ。

 

 

一昨日の晩に、不規則な音が消した。

昨日の晩に、ぼくは映画を観た。

そして、静かになった夜、人生を変えてくれるような映画と出会った。

 

 

『ORANGE COUNTY』

 

 

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近くのスーパーで、レンタル落ち300円で売られていたこの作品は、

ぼくに人生をかけて余韻に浸れるだけ感動をくれた。

 

 

 

小説家になりたい少年が、

故郷を離れてスタンフォード大学へ行こうとするんですが…

まぁごちゃごちゃあって、色々ある映画です。

 

 

 

「あんたはいつも、人の話を聞かへん」

 

どうしても譲れない夢があるんや!と突き進もうとするぼくに、

もうすこし落ち着いて、長期的に物事を考えろと言ったあとの母の言葉です。

 

 

 

この映画の主人公は、

小説家になるためスタンフォード大学へ進む

それでいっぱいです。

 

ある日、砂浜で拾った小説に衝撃をうけて、

それまでの生活をすべて投げ出して小説を書くことに突き進みます。

 

友だちとのサーフィンの時間も、

彼女とのゆっくりとした時間も、

夢をかなえるために、おざなりにしてしまいます。

 

 

今いる場所で生きていも、ぼくは小説家になれない。

 

 

故郷や、大切な人達、家族、

いろんな自分に関わるものが邪魔に感じてきてしまうわけです。

 

ま、この家族がまたクセがあって最高なのですが。

 

アル中のおかんに、トチ狂った兄貴、若い女性と再婚したおやじ。

どいつも、こいつも、まったくもってだらしがない。

 

 

ぼくは、ジャック・ブラックという俳優さんが大好きなのですが、

このどうしようもない家族代表の兄貴を演じているのが彼です。

 

 

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School of Lock』という映画でのジャック・ブラックは、

もう最高すぎるので是非とも。あぁ、思い出しただけで観たい。

観よう。観て、笑おう。ちょっと、TSHTAYA行ってきます!

 

 

 

 

(あ、戻ってきました。レンタルしてきました。ほんとに。気にせず再開します。)

 

 

 

 

スタンフォードの偉い人が家庭訪問に来たとき、

部屋にいてくれと言われた兄貴が、

ブリーフ一枚で出てくるシーンなんかは、もう涙が出るくらい笑ってしまいます。

 

 

 

狂って、暴れまわって、めちゃくちゃにして、

酒飲んで、ドラッグをして、事故を起こして。

どうしようもない兄貴の存在が、主人公の少年にとってどんな存在なのか。

 

それは、この映画を半分まで涙を流して笑ったさきに、見えてきますよ。

 

 

 

 

東京に行かないと、この会社に入れないと、

ぼくの夢は絶対に叶わない。

 

 

就職活動の時に、そんな感情を、いま生きている世界に抱いてました。

 

いや、正確には今も抱いている。

 

はやく、現状を変えたい。なのに、そんな自信もない。

つらい。どうしたらいいか分からない。

 

とりあえず、今いる場所のせいにしておこう。

家のせいにしよう、仕事のせいにしよう、環境のせいにしよう。

 

そんな自分が、とても情けなくて嫌になる。

 

自己嫌悪に陥りながらも、それでもグダグダしていたぼくに、

この映画は刺さりました。

 

刺さるというか、抱きしめてくれました。

 

 

いま、ぼくはすごく恵まれた環境にいる。

家族も、友だちも、家も、壁掛け時計も、100円で買った小説も、

すこしだけ奮発したダウンジャケットも、お向かいさんの飼っている犬も。

ぜんぶぜんぶ、ぼくのまわりにある何気ない日常を支えてくれている。

 

 

ぼくが夢を諦めずにいられるのは、この日常があるからこそ。

そして、何気なくぼくを支えてくれているたくさんの人達のおかげなのだ。

 

 

夜中に観ていたこの本編82分の映画に、

ぼくは抱きしめられたのだ。

 

ちなみに、いまも抱きしめられている。

 

 

 

いい映画を観た余韻は、次の日の朝までつづく。

寝ている間に夢もみてるんだろうけど、あんまり覚えていない。

きっと、気分よく眠りにつけている証拠。

深い眠りにつけるぐらい、澄んだ気分で眠れてる証拠。

 

目を覚ましたら昨日の夜に「ええなぁ」と思ったあのシーンを思い出してじんわりくる。

 

 

ひとつだけ断っておくが、

ブリーフ一枚の兄貴のシーンを思い出してじんわりきたわけではないので、

そこだけはご理解していただければ、嬉しいなぁ。