得も損もない言葉たち。

日常をひとます、休まず。

あなたのクスッとをください。

Ca va ?

 

文学部の大学生だった。

特に、やりたいことが明確にあったわけではなく、

なんとなく本を読んだりするのが好きだから選んだ。

 

 

社会学を専攻していたので、

フジロックの映像を眺める授業があったり、

ディアハンターというロバー・デニーロ主演の名作を、

息をのみながら鑑賞する授業があったりした。

 

テストは基本的に論述だけど、

世の中の事象を、

その授業なりの解釈で書けばよくて簡単だった。

 

 

そんな大学生活で、いちばん苦労したのは第二外国語の授業だった。

 

 

ぼくの大学で第二外国語は、4つ選択肢があった。

 

韓国、中国、ドイツ、フランス

この4か国の中から学生は選択して、2年間ぐらい授業を受ける。

 

 

どうしよう、どれも勉強したくない。

英語はちょっとだけ喋れるようになりたいけど、

そのちょっとだけ喋れるようになれるまでに、

ほかの言語を勉強する余裕があるわけがない。

 

 

ともだちと色々相談して、

いちばん単位取得がかんたんなものを選ぶことにした。

 

希望順位を提出させられるということは、

希望どうりにいかない人も出るということ。

 

 

韓国 中国 ドイツ フランス

 

この順番で提出をした。

ドイツ語とフランス語は、

男性名詞、女性名詞とかがあって非常にややこしいと聞いたからだ。

 

 

勉強したくない科目なんだから、

簡単に取得できるものに限る。

 

希望理由は、用紙にみっちり書いた。

なぜ韓国語を学びたいのか、そこで学んだことをどう活かすのか。

けっこうな時間を割いて、書いたのを覚えている。

 

 

 

 

そして、数日後。

 

ぼくは、フランス語の教室にひとりで座っていた。

フランス語で自己紹介を、ぼっちでしていた。

 

仕方ない、ぼくの書いた希望理由がダメだったのだ。

ともだちは、白紙で出したのに韓国語のクラスにいた。

 

文句は言いたくない。

ぼくに運がなかったのだから仕方ない。

そんな気持ちで、ひとり座っていた。

 

ただひとつ、たったひとつ。

どうしても消化しきれていないことがある。

 

 

 

それは何かって、

 

 

ぼくが受講していたフランス語の先生が、

なんでか分からないけど、

韓国の人だったということなんですよね。



複雑な心境だった。


学びたい言語を、教えてくれるはずの先生がぼくにフランス語を教えている。


 

複雑に入りくんでて、

男性名詞、女性名詞どころじゃない心持でした。

 

 

 

 

Ca va ?


 

みなさんお元気ですか?


それでは、いい休日を。


唯一、覚えてるフランス語でした。