得も損もない言葉たち。

日常をひとます、休まず。

あなたのクスッとをください。

銀行員に潜入。6マス目


“わたくしごと”

ではありますが、昨年の末ごろ、

父方の祖母に認知症が発覚しました。

 

 

相当にショックを受けました。

 

なぜなら、大きな病気もなく、

毎日散歩に行ったりしてた、

元気なおばあちゃんだったからです。

 

 

もちろん、

休みに顔を出したりしていました。

 

元気。美味しいご飯を出してくれる。

たまに、お小遣いもくれる。

 

 

実は、母方の祖父を在宅介護しながら大学に通っていたりもしました。

2年間だけですが。

 

 

その祖父が亡くなってから

自分の時間ができてしまった大学生活。

 

 

本当に恥ずかしいし、情けない話ですが、

お小遣いを貰う時だけ、

ばあちゃんの家に顔を出すような時期がありました。

 

 

 

「ばあちゃんは、大丈夫だろう」

 

 

心の中で安心しきっていた。

甘えていた自分がいたのでショックが大きかったんだと思います。

 

祖母の認知症が発覚したのは、

別の病気で倒れた時でした。

 

 

理由は、ひとつだけではないでしょうが、

“孤独”だと僕は思っています。

 

日中、ずっと1人でいたこと。

 

いろんなことへの気力がなくなっていたようです。

散歩も手芸も。

倒れる前は、ご飯を食べることも。

 

 

 

今日は、すこし、そんな感じの話をします。

ダメな営業の小噺ではありません。

 

 

オチがないかもしれません。

オチがあるのかもしれません。

 

では。



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ぼくは、個人のお客様を相手にする銀行員。

 



定期預金や、運用のご相談にのります。

保険や、投資信託とかを売ります。

 

 

お客様の年齢層は、65歳から90歳ぐらいの人が多いです。

 

 

年金暮らしのおじいちゃん、おばあちゃんをイメージしてください。

 

 

お金を持っている人もいる。

お金を持っていない人もいる。

 

お得意様もいます。

いつも僕に運用を任せてくれる人も。

ありがたい話です。

 

 

毎日、たくさんの家をまわっていると、

いろんな家族の形に出会います。

 

 

・夫婦で仲良く暮らしている家

・息子夫婦との2世帯住宅

・僕と祖父みたいに、孫と同居してる家

・子供さんとお父さんお母さん

・配偶者に先立たれ、一人暮らし

 

 

 

人生の数だけ、家族の形がある。

 

 

 

一人暮らしの方が多い。

例に挙げた、配偶者に先立たれた人や、

ずっとひとりで生きてきた人。

 

 

ぼくが訪問する先は、

お金をもっている人が多いです。

 

綺麗ごとは言えません。お金を預けてもらわないと数字にならない。

 

銀行員が恨まれるのも分かります。

だって、お金にひっついてこようとするから。

なかったら、何も言ってこないから。

 

 

 

用があったら何度も訪問します。

色んな話をします。昔話とか。

 

すごく嬉しそうに話をしてくれます。

ただ、数字にならない時のほうが多い。

 

 

そんなときに帰り道思うんです。

 

「時間のムダだったのかなぁ。

 ノルマから見たら、完全なムダなのかもしれないなぁ」

 

最低です。

で、帰って支店でつめられる。

 

 

毎日はつづきます。お客様の生活も続きます。

 

いつ訪問しても、おなじソファに座ってテレビを観ている人。

ぼくが行くと、お菓子やお茶を出して、世間話。

 

 

『お金の話をしないと。投信買ってくださいって言わないと』

 

追い込まれていると心の中で、こんな気持ちが。

 

ひとり暮らしのお客様にとって、この時間がどんなに楽しいのか。

認知症の祖母を持ってから痛いほど分かるようになりました。

 中には、認知症じゃないのかなって人もいたりします.

 

 

 

結局何も言えず、世間話をして、いつもの帰り道を走ってる。

 

ぼくは、営業に向いていないのだろうなぁと思ったりします。

いつものパターンで、帰り道にポカリを飲んで座りこみます。

 

 

 

わけの分からない理論を繰り出します。

 

「なんで、あの人の家族は会いに来てあげないんだ!

 あの人が、もっと幸せそうなら、色んなお願いできるのに!」

 

めっちゃくちゃな言い分です。

 

 

 

開き直ることにしました。

ぼくの仕事は、いろんな人の孤独を消すこと。

 

お金のことは一旦忘れよう。

 

楽しい話をしよう。

 

そして、気が向いてくれたらお小遣いをもらおう。(営業成績のこと)

 

 

こんな感じに切り替えていこうと思いました。

それでも、毎日寂しい気持ちはつづきます。

どうしたらいいものでしょう。

 


あぁ、ポカリが染み入る。

汗かいただけやけど。

 

 

 

話は、ぼくの祖母の話に戻ります。

 

毎週月曜日、仕事終わりに祖母の家に行っています。

 

今、祖母はデイサービスに行ったり、妹が会いに行ったりで凄く楽しそうです。

 

認知症が発覚して以降、はじめて会った時に比べると見違えました。

 

記憶力も復活していると思います。

 

なぜなら、一緒に観ている【刑事コロンボ】の話を覚えているからです。

すごいでしょ。一話完結の2時間ドラマですよ。

 

 

認知症は、完治しない人がほとんどです。

ただ、進行を遅らせる方法はあります。

 

 

それは、やっぱり人と話すこと。

孤独じゃないこと。

楽しい時間をすごすこと。

 

 

 

もう社会人です。

ばあちゃんからお小遣いをもらうこともなくなりました。

それでも、ぼくは月曜日は会いに行きます。

 

そりゃ、友達と会うから行かない週もありますよ。

 

いいんです。

また、別の日に行くから。

 

 

 

 

 

そろそろ、今日の【銀行員に潜入】も終わりです。

 

 

 

会いに行ってあげてください。

たくさん話をしましょう。

じいちゃんも、ばあちゃんも、

意外とすべらない話を持っていますよ。

 

 

ぼくは、この前、祖母がNHKのど自慢に出たことがあることを初めて知りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何が言いたいかっていうと、

この世に孤独な人がすこしでも減ってくれたら、

ぼくの営業成績も上がるから、

家族や友達を大切にしてくださいってことです。

 

 

これ、オチです。

 

 


 

 

 

heyheydodo.hatenablog.com

 

 

普段はもっと、かるい話をしています。

 

 


なんかよく分からないけど、

明日有給をもらえました。


免許の更新に行って、

帰りにばあちゃんの家に寄ってみよっと。

 

 

 

 

 つづく。