ぼくの提唱する、ルンバの進化論。(音の響きがいいでしょう?)
ひとの住むところに、ゴミがある。
ゴミのあるところに、ひとがいる。
なぜ、このような関係があるのか。
それは、ゴミかどうかを判断するのは、人だからだ。
この世には、ゴミ屋敷というスポットが存在する。
居住者にとっては、私物を置いた家であるが、
それ以外の人間には、ゴミ(不要な物)の集合体だ。
ゴミ屋敷は、ひとまず置いておく。
こう書くと、ゴミ置き場のことか、話題をいったん置いておくということなのか、
すこしヤヤコシイけれど、もちろん後者のほうである。
ルンバという家電が存在する。
丸い円盤状のロボットだ。
家中を動き回って、ホコリを吸い取ってまわり掃除をしてくれる。
そして、仕事を終えると充電器に戻って、ひといきつくのだ。
その姿は、仕事を終えて通勤電車に乗って、
ようやくついた家で風呂にはいるサラリーマンのごとし。
お掃除ロボットなんてものが、家電売り場に並んでいるなんて、
進んだ世の中になったものである。
ではここで、
ぼくの提唱する
ルンバの進化論(音の響きがいいでしょう?)
を一気に説明してく。
第一段階【現在のルンバ】
さきほど説明したとおり、家中を動き回り、床に落ちているホコリを集める。
そして、充電器にもどっていくサラリーマンのようなルンバ。
第二段階【判断するルンバ】
落ちているものがゴミかどうかを判断するようになるルンバ。
例えば、失くしてしまった結婚指輪の写真を登録していれば、
見つかった時にゴミとは別のところに回収してくれる。
100円玉を登録して自販機のしたを探るインテリなケチンボが現れはじめ、
合法なのかどうかの判断が非常に難しくなる。
第三段階【判断できないルンバ】
とうとう人工知能を搭載。人間型のルンバ。
いらない物かどうかをすべて人工知能で判断する。
部屋に置いてあるホコリをかぶったフイギュアなんかも、
要らないと思ったらゴミと判断して捨てる。
時には、日曜日にソファの上から動かないご主人まで運ぼうとすることも。
ただ、人工知能を搭載した際に、サンプルをとったのが、
一般家庭の主婦だったばっかりに、
いるものと、いらないものの判断に困り果てることが多い。
悩んだ結果、お昼の情報番組で掃除の勉強をはじめる。
(情報番組をみている時間は、充電器にもどっている)
最終段階【消えるルンバ】
人工知能をもち、学習したルンバ。
ロボットがやらなくても、人間が自分の必要な物に囲まれて生きたほうがいいと判断。
「さがさないでください」とメッセージをのこして、どこかへ消えるルンバ。
こうして、また、
ゴミに囲まれる人類が生まれるのであった。
なんてね。